忖度
忖度(そんたく)とは、他人の気持ちを推し量るという意味の言葉で、
推し量る(おしはかる)とは、「ある物事をもとにしてほかの事柄の見当をつける」
という意味です。
もっと噛み砕いて説明すると、相手が今抱いている感情や心情を察したり
見抜いたり、心境を汲み取る事をいいます。
「あぁ、この人は今こういう考えや感情なんだなぁ」と、
推測したり考慮して、相手の身になって考えて、
できるだけその人を慮る(おもんばかる)事というとわかりやすいでしょうか??
なので、この状況で安倍総理が発言した「忖度は無かった」という言葉の
意味としては、
国有地の売買や値下げの事について、国会の証人喚問(しょうにんかんもん)などで、
安倍総理や安倍総理の奥さんが財務省の官僚に対して間を取り持つ
ようにお願いをしたわけではないけれど、
財務省の官僚が
「あ、こうしたほうが安倍総理と奥さんにとっては都合がいいのかな?」
という風に心境を察してくれたワケではではないよ!
(官僚が私たちの為に空気を読んでくれたワケではないよ!!)
という意味になります。
また、この「忖度そんたく」と意味が似ている言葉として、
「斟酌しんしゃく」という言葉もあるようです。
「斟酌しんしゃく」ってなんだ??
「斟酌 (しんしゃく)」とは、
[名](スル)《水や酒をくみ分ける意から》
1 相手の事情や心情をくみとること。また、くみとって手加減すること。
「採点に斟酌を加える」「若年であることを斟酌して責任は問わない」
2 あれこれ照らし合わせて取捨すること。
「市場の状況を斟酌して生産高を決める」
3 言動を控えめにすること。遠慮すること。
「斟酌のない批評」
という意味で、もっと簡単にいうと、
相手の状況を見て「あ、ちょっと手加減してやるか」という気持ちなり
相手に課す評価や条件や若干易しめにしてあげる事という意味です。
使い方としては、
「可能な限り最善を尽くすよう頑張らせていただきますので、
その旨、どうかご斟酌ください!」
(あなた方の要望や要求に100%の満足度をもって応えられるかどうか
わかりませんが、全力を尽くして頑張って、できるだけそれに近い形に
持っていけるよう一生懸命努力するので、よろしくお願いします!
もし万が一ダメだったら、その時は申し訳ございません。ゆるしてください。)
という感じになります。
意味が似ていて、どの様な違いがあって
どのように使い分けるのか気になりますね
それも調べていきます。
「忖度」と「斟酌」どんな違いがあるの??
忖度が、
相手の心情や心境を察して考慮する事。
「あぁ、この人は今こんな感情や考えを抱いているんだろうな・・」
と相手の身になって心配する事で、
斟酌が、
「あぁ、この人は今こういう考えや感情なんだな・・だから私は
こういう風にカバーしてあげたほうがいいのかな?」と、
相手の心情や心境を考慮した上で行動に移し、
できるだけその人を守ってあげられるような状況を作り出す事。
なので、
単純に相手の心情を推し量るのが「忖度」
相手の心境を汲み取って何かしらの処置を施してあげるのが「斟酌」
「行動するかしないか」で使い分けるという見解でよさそうです。